【一般NISAの出口戦略】運用5年後にどうすべきか?

【一般NISAの出口戦略】運用5年後にどうすべきか? 投資
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一般NISAのロールオーバーとつみたてNISAはどっちの節税効果が高いの?
NISA口座で運用中の商品を売る場合、非課税期間中か終了後のどっちが良いの?
一般NISA運用5年後の非課税期間が終わる時にどうすれば良いの?

こういった疑問に答えます。

【一般NISAの出口戦略】運用5年後にどうすべきか?

まずは、投資の基本を復習します。

取り崩す順番としては、非課税口座(NISA口座)よりも課税口座(特定・一般口座)から先に取り崩した方が節税効果を最大限発揮できます。
取り崩す方法としては、必要な時に必要な分だけ取り崩すと利回りを最大化できます。

一般NISAは購入の年から5年が非課税期間となります。
一般NISAで購入した年ごとの金融商品の非課税期間終了タイミングは、このようになります。
2015年の購入⇒2020年末まで
2016年の購入⇒2021年末まで
2017年の購入⇒2022年末まで

投資の基本である、長期・分散・積立のインデックス投資をすることを前提として進めていきます。

一般NISA運用5年後に、一番節税効果が高い3種類の出口戦略はこちらです。

一番節税効果が高い3種類の出口戦略

①新たな一般NISAに移管(ロールオーバー
②非課税期間内に売却 ⇒ つみたてNISA開始
課税口座(特定・一般口座)に移管 ⇒ つみたてNISA開始

まずこれら3種類の出口戦略のうち、「はい」・「いいえ」に答えてどれが向いているか確かめてみましょう。

一般NISAの出口戦略

これで、①~③のうち自分にとって一番向いている出口戦略が見つかりました。
目次もしくはヘッダーから、一番向いている出口戦略の詳細を見れば、自分に合った一般NISAの出口戦略が見つかるでしょう。

①新たな一般NISAに移管(ロールオーバー)が向いている人

今後20年以内にNISA口座から取り崩す(売る)予定がある人はロールオーバーが向いています。

20年以内にNISA口座から取り崩す予定がある人はかなり少ないのではないでしょうか。
20年以上取り崩す予定がないのであれば、金額に関わらずロールオーバーせずにつみたてNISAで運用する方が節税効果は高くなります。

手順

【(旧)一般NISA5年目:~12月】
1.ロールオーバーの申請をする

【(新)一般NISA1年目:1月~】
2.取り崩すまで保有しておく
3.必要な分だけ取り崩す

②非課税期間内に売却 ⇒ つみたてNISA開始 が向いている人

NISA口座の保有商品を売りたい、または別商品に変更したい人が向いています。

非課税期間終了直前に売るのが、課税されず一番節税効果が高くなります。
別商品に変更する(売って買う)場合、非課税期間終了直前に売り、売ったらすぐ別商品を買うのが、一番節税効果が高く、価格変動による損失を最小限に抑えることができます。

非課税期間終了後に売るのはなぜダメなのか、デメリットを踏まえて説明します。

非課税期間終了後(課税口座に移管後)に売った場合のデメリット

●移管される商品が既に課税口座にあり運用益がプラスである場合、課税口座移管後に取得価額と時価評価額が平均化され、売る時に課税される
●移管される商品が既に課税口座にあり運用益がマイナスである場合、課税口座移管後に取得価額と時価評価額が平均化され、売る時に損益通算のメリットを失う
●移管される商品が課税口座にない場合、課税口座移管後に運用益がプラスになれば課税され、マイナスになれば損益通算のメリットを失う

非課税期間終了後に売るのはデメリットが多いため、売るなら非課税期間終了直前がベストです。

手順

【一般NISA5年目:~12月】
1.次年度分の一般NISA⇒つみたてNISAの変更手続きをする
2.12月中旬に、NISA口座の保有商品うち変更したい商品を売る
3.課税口座で、売ってできた現金で変更したい別商品を買う
4.売らなかったNISA口座の保有商品は何もせずに持っておく

【つみたてNISA1年目:1月~】
5.自動的にNISA口座から課税口座に移管される
6.つみたてNISAを使って、収入から毎月積立投資する


つみたてNISAの最大非課税額である年間40万円を収入から積立投資することができない人も向いています。

積立額年間40万円のうち、収入から積立投資できない分のみ非課税期間終了直前に売るのがおすすめです。
売らなかったNISA口座の保有商品は何もせずに持っておき、自動的に課税口座に移管されるのを待つのが良いです。

手順

【一般NISA5年目:~12月】
1.次年度分の一般NISA⇒つみたてNISAの変更手続きをする
2.12月中旬に、積立額年間40万円のうち収入から捻出できない分のみNISA口座の保有商品を売る
3.売らなかったNISA口座の保有商品は何もせずに持っておく

【つみたてNISA1年目:1月~】
4.自動的にNISA口座から課税口座に移管される
5.つみたてNISAを使って、収入から毎月積立投資する

③課税口座(特定・一般口座)に移管 ⇒ つみたてNISA開始 が向いている人

つみたてNISAの最大非課税額である年間40万円を収入から積立投資することができ、NISA口座の保有商品を課税口座で引き続き運用したい人が向いています。

ほとんど何もすることがないので、一番簡単でおすすめの方法です。

手順

【一般NISA5年目:~12月】
1.次年度分の一般NISA⇒つみたてNISAの変更手続きをする
2.NISA口座の保有商品は何もせずに持っておく

【つみたてNISA1年目:1月~】
3.自動的にNISA口座から課税口座に移管される
4.つみたてNISAを使って、収入から毎月積立投資する

まとめ

一番節税効果が高い3種類の出口戦略

①新たな一般NISAに移管(ロールオーバー
②非課税期間内に売却 ⇒ つみたてNISA開始
課税口座(特定・一般口座)に移管 ⇒ つみたてNISA開始

今後20年以上NISA口座から取り崩す予定のない現役世代の人は、金額に関わらずロールオーバーせずにつみたてNISAで運用する方が節税効果は高くなりますので、つみたてNISAを積極的に活用することをおすすめします。

日本人みんなが投資を知り、勝てる投資をして、豊かな人生を送ることを願っています。


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