投資を始める前の4つのやるべきこと
- 投資について世の中の現状を知る
- ライフプランを立てることにより、自分の現状・目標を知る
- 投資に回す余裕資金を確保する
- アセットアロケーション・ポートフォリオを作成する
その中でも今回は、アセットアロケーション・ポートフォリオを作成するためにはどうすれば良いかについて紹介していきます。
アセットアロケーションの作成によって投資の成果の8割が決まると言われています。
面倒ですが、投資を成功させるために作成することをおすすめします。
アセットアロケーションとは?
アセットアロケーションとは資産配分のことで、どの国のどの資産をどのような割合で投資するか決めることです。
アセットとは「資産」、アロケーションとは「配分」という意味です。
アセットアロケーションは、国、資産クラス、割合の組み合わせで作成します。
国には「世界」「外国」「日本(国内)」「米国」などがあります。
資産クラスには「現預金」「株式」「債券」「不動産(リート)」「純金」などがあります。
アセットアロケーションは、余裕資金、リスク許容度、運用目的など考え方によって内容が異なります。
例えば公的年金の投資・運用を行っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、厚生年金・国民年金の積立金で投資・運用を行っているため、ローリスク・ローリターンの運用を目指し、損するリスクは低いが平均利回りは約3%になります。
例えば世界一稼いでいる機関投資家のウォーレン・バフェットは、資産を増やしたい個人投資家から集めたお金で運用しているため、ハイリスク・ハイリターンの運用を目指し、損するリスクは高いが平均利回りは約20%になります。
出典:年金積立金管理運用独立行政法人「年金積立金の運用とは」
出典:BERKSHIRE HATHAWAY「Berkshire’s Performance vs. the S&P 500」
【アセットアロケーションの作成例】
公的年金の投資・運用を行っているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のアセットアロケーションです。
アセットアロケーションを作成する理由とは?
アセットアロケーションによって、リスクとリターンが大きく変わってきます。
投資におけるリスクとは、「危険性」ではなく「不確実性」のことです。
投資におけるリターンとは、「利益」や「利益率」のことです。
アセットアロケーションによって、ハイリスク・ハイリターンかローリスク・ローリターンしかないと思われるかもしれませんが、実はそうではなくローリスク・ハイリターンやハイリスク・ローリターンもあります。
【リスク・リターンの例】
ハイリスク・ハイリターン ー 米国株式100%
ローリスク・ハイリターン ー 世界株式100%
ハイリスク・ローリターン ー タイ不動産100%
ローリスク・ローリターン ー 世界株式50%、世界債券50%
アセットアロケーションのリターンは、資産クラスのリターンの平均になりますが、リスクはそうではありません。
例えば複数の国の複数の資産クラスに投資し、1つの国の1つの資産クラスのリターンが悪かった場合でも、全体のリターンは低くならずリスクが低いと言えます。
反対に、1つの国の1つの資産クラスだけに投資した場合、価格が上下する可能性が高く、リスクが高いと言えます。
以上のことから、国や資産クラスを分散させることでリスクは低くなると言えます。
アセットアロケーションを作成する理由は、
①国や資産クラスの分散によりリスクを減らすため
②許容したリスクで運用するため
③目標のリターンで運用するため
です。
ポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、アセットアロケーションに具体的な金融商品を当てはめてできた、具体的な金融商品の組み合わせのことです。
例えば『株Aを50%、投資信託Bを50%』などです。
ポートフォリオはアセットアロケーションをもとに作成します。
【ポートフォリオの作成例】
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のアセットアロケーションに適当な投資信託を当てはめて作成したポートフォリオです。
ポートフォリオを作成する理由とは?
アセットアロケーションを作成すれば、ポートフォリオを作成する準備が整います。
アセットアロケーションと同じようにポートフォリオも、ハイリスク・ハイリターンからローリスク・ローリターンまであります。
【リスク・リターンの例】
ハイリスク・ハイリターン ー 米国株式を1社のみ購入
ローリスク・ハイリターン ー 世界株式の全銘柄を平均的に購入
ハイリスク・ローリターン ー タイの不動産を1件のみ購入
ローリスク・ローリターン ー 世界株式・世界債券の全銘柄を平均的に購入
ポートフォリオのリターンは資産クラスのリターンの平均になりますが、リスクはどうでしょうか?
例えば複数の金融商品に分散投資し、1つ金融商品のリターンが悪かった場合でも、全体のリターンは低くならずリスクが低いと言えます。
反対に、1つの金融商品だけに投資し、その金融商品のリターンが悪かった場合、リターンが低くなりリスクが高いと言えます。
以上のことから、商品・銘柄を分散することによりリスクは低くなると言えます。
金融商品は同じ内容であればどの金融機関のどの商品でも良いのでしょうか?
例えば「ひふみプラス」という投資信託を購入する場合
金融機関名 | 商品名 | 購入手数料 | 運用手数料(年) |
---|---|---|---|
イオン銀行 | ひふみプラス | 2.2% | 1.08% |
楽天証券 | ひふみプラス | 0.0% | 1.078% |
出典:イオン銀行「投資信託」
この場合、楽天証券で「ひふみプラス」を購入するのがお得です。
例えば日経平均株価に連動した投資信託を購入する場合
金融機関名 | 商品名 | 購入手数料 | 運用手数料(年) |
---|---|---|---|
楽天証券 | 日経225ノーロードオープン | 0.0% | 0.880% |
楽天証券 | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.0% | 0.154% |
この場合、楽天証券で「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」を購入するのがお得です。
同じ内容の金融商品でも購入する金融機関・商品によって手数料が安くなることがわかります。
ポートフォリオを作成する理由は、
①商品・銘柄の分散によりリスクを減らすため
②手数料の安い商品で運用するため
です。
まとめ
アセットアロケーションとポートフォリオを作成することにより、リスクを下げ、ローリスク・ハイリターンの投資・運用をする準備ができます。
投資の成果の8割はアセットアロケーション・ポートフォリオの作成によるものなので、投資を始める前に作成すると良いと思います。
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