現在は米国株式の方がリターンが良いが、今後は米国株式と全世界株式どっちが良いの?
米国株式を持ち続けても大丈夫?
結局、米国株式と全世界株式どっちのインデックス投資が良いの?
こういった疑問に答えます。
【米国株式 vs. 全世界株式】長期投資なら全世界株式がおすすめ
インデックス投資家にとって、米国株式が良いか、全世界株式が良いか、意見が大きく分かれます。
現在、全世界株式よりも米国株式の方がリターンは良く、投資するなら米国株式の方が良いと考える人もいます。
たしかに、これから数年間は米国株式のリターンは良いかもしれませんが、投資の大原則である長期のインデックス投資を前提とした場合、全世界株式の方がリターンは良くなります。
今回は、長期投資なら米国株式よりも全世界株式がおすすめな理由を紹介していきます。
Q. 今後は、米国優勢か?世界優勢か?
これから数年間は米国優勢が続くことが予想されますが、その後は世界優勢に入れ替わります。
なぜなら、『米国株式 vs. 全世界株式 リターン推移(上図)』のように、10~20年おきに、米国優勢と世界優勢が入れ替わっているからです。
現在、米国株式のリターンがとても良く、今後も米国優勢が続きそうですが、20年以上の間、トップのリターンを出し続けた国は今まで存在しません。
過去50年間のトータルリターンでは、全世界株式よりも米国株式の方が高くなっています。
もちろん、時期によっては全世界株式の方が高い時期もあります。
『米国株式 vs. 全世界株式 リターン推移(上図)』のように、10~20年おきに、米国優勢、世界優勢が入れ替わります。
Q. 米国株式を持ち続けても大丈夫なのか?
世界GDPランキング(PPPベース)
順位 | 2019年(実績) | 2050年(予想) |
---|---|---|
1位 | 中国 | 中国 |
2位 | アメリカ | インド |
3位 | インド | アメリカ |
4位 | 日本 | インドネシア |
5位 | ドイツ | ブラジル |
出典:PwC「2050年の世界」
米国株式は、短期間であればとても良い投資先です。
『世界GDPランキング(PPPベース)(上表)』のように、現在、アメリカの世界GDPランキングは2位ですが、実際に世界経済をけん引しているのはアメリカです。
Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、Teslaは、全てアメリカの企業です。
今後10年は、アメリカが世界経済をけん引していき、米国株式も高リターンになると予想されます。
これからもずっと米国株式を持っていれば安心かと思われるかもしれませんが、長期にわたって高リターンであり続けるとは限りません。
日本のバブルの時、日本株式のリターンが一番良かった時代もありますが、ずっとは続きませんでした。
歴史を見ると、数十年おきに経済大国が入れ替わっています。
『世界GDPランキング(PPPベース)(上表)』のように、2050年の世界GDPランキングは、中国が1位、インドが2位、アメリカが3位になることが予想されています。
20年後以降、米国株式がトップのリターンを出すことは考えにくいです。
米国株式は、20年以内に売るのであれば、良い投資先です。
Q. 結局、米国株式と全世界株式はどちらが良いか?
20年以内に売るのであれば、米国株式の方が良いです。
30年以上の長期投資であれば、全世界株式の方が良いです。
米国株式の方が良い人
●20年以内に売却する人
●余命が20年以内で、子供に資産を相続しない人
理由
●アメリカが世界経済をけん引しており、あと10年は高リターンになる
●世界トップ企業のほとんどがアメリカにある
●他国と比べて、米国株式のリターンが高く、リスクが低い
●金融取引の法律や仕組みがしっかりしているので、安心できる
全世界株式の方が良い人
●30年以上の長期投資する人
●余命が30年以上ある人(金融資産の取り崩しは一生続くから)
●子供に資産を相続したい人
理由
●2050年には、アメリカは世界GDPランキング3位になることが予想されており、中国やインドなど他国の株式のリターンの方が高くなる
●現代ポートフォリオ理論によって科学的にリターンとリスクのバランスが一番良いと証明された投資先
●全世界株式の方が、分散効果が高く、リスクが低い
●自動的にリバランスされるので、売る必要がなく、税金の支払いが後回しになり、リターンが高くなる
●自動的にリバランスされるので、世界情勢がどうであれ、投資家は何もしなくても良い
まとめ
日本人みんなが投資を知り、勝てる投資をして、豊かな人生を送ることを願っています。
おすすめ書籍
『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者バートン・マルキール氏と、『敗者のゲーム』の著者チャールズ・エリス氏による、共著の書籍です。
インデックス投資の大原則がシンプルにまとめられているので、とても読みやすくなっています。